本日、左手がしびれるという患者さんが受診されました。
「何も悪い事をしていないのに、朝起きたら左手がしびれていました。」
思わず、「何も悪いことをしていない。」という言葉に頭が反応してしまい、ハネムーンシンドローム(別名:サタデーナイトシンドローム)を鑑別診断に挙げてしまいました。
結局は、ひとりで寝ていたそうです。
ハネムーンシンドロームとは、新婚旅行に行った新妻が、夫の腕枕で眠った。夫は、痛くても我慢して腕枕の姿勢を続けたら、血管と神経が圧迫されて 腕が動かなくなった。そこから”ハネムーン シンドローム”。と命名されたそうです。ちなみに、ひとりで寝ていても姿勢が悪いと、同様の症状が起こります。
下肢でも、あぐらをかいていて、腓骨頭の部分が、固いものにあたった状態が長く続くと、腓骨神経麻痺を起こします。以前、船で鯛釣りに行った人が、腓骨神経麻痺で受診されたことがあります。
この男性は、麻痺はありませんでしたので、様子をみることにしたのですが、「悪いこと」とは一体何なのでしょうか?